硝子の中に広がる、立体世界
			サンドブラストエッチング
		 
		細かな砂を硝子の板面に吹き付け、手作業で模様を彫り込んでいく「サンドブラストエッチング」。
				約5㎜~12㎜という薄い一枚の硝子の中に、立体感ある造形美を創出します。
奥行きを生むのは、0.1㎜という僅かな彫りの深さの違い。
				透明な硝子をアートへと昇華させる、この細やかな技術を扱えるのは、
				入谷という硝子産業が盛んなこの地でも、ごく僅かな熟練職人のみに限られています。
カラーでもなく、モノクロでもなく、
				透明な硝子の中に閉じ込めた美しい立体世界。
				見る者の目も心も奪う繊細な造形美は、
				空間を彩るインテリア硝子としてはもちろん、
				大切な記憶や想い出を色褪せることなく刻むメモリアルアートとしても愛されています。
 
  
 職人たちが磨き続ける
			IRIYAの技
		 
		エッチングにふさわしいデザインを描く
サンドブラストエッチングは、下絵となるデザイン画を起こすことから始まります。
				モチーフとなる写真や絵などの立体構造を頭に思い描き、どのように硝子の中で表現していくかを試行錯誤。
例えモチーフが平面だとしても、立体像を想像しながらデザイン画を描いていきます。
				時には実物を見たり、本で調べたりしながら、イメージを膨らませ、より繊細な立体表現を追求。
				様々なアイデアでデザイン画をご提案させていただいております。
  - デザイン画をパソコンで描く 
  - データ化したデザイン 
硝子というキャンバスに、
				砂で表現していく0.1㎜の世界
			硝子全体に貼ったビニールをデザイン画に沿ってカッティングして剥がし、
				コンプレッサーで圧縮した空気とともに砂を吹き付けて彫り込むサンドエッチング。
一般的なサンドエッチングは一回の彫り込みで終えるため模様が平面的ですが、
				当社ではこの作業を徐々に細かくしながら繰り返すことにより、
				他では真似できない抑揚のある立体感を引き出しています。
キャンバスとなる硝子の厚みは5㎜~12㎜程度。強度を保たねばならないため、
				硝子の厚みの半分程度までしか彫ることができません。
				完成した姿はまるで型にはめ込んだような深い奥行きのある立体に見えますが、
				彫る深さは1㎝にも及ばず、“0.1㎜以下”で調節していく、実に細かい作業なのです。
				硝子の裏側から彫るため、表面からどのように見えるか細かく確認し、慎重に彫り進めていきます。
一度彫った部分は、決して元には戻せません。そのためデザイン画の時点で、
				どのように彫り込んでいくかを完成像ともにイメージできるかが極めて重要といえます。
				多くの経験を積まねば習得できない技であり、
				立体感あるサンドエッチングを手掛けられる職人はごくわずかです。
				例えば花びらの一枚一枚の重なりまで、
				構造が頭の中に入っていなければ、立体的な彫り込みはできません。
				常に物の観察と知識の蓄積を心がけることで、立体構造のイメージを膨らませ、
				より自然な表現を磨き続けています。
  - 1 - デザインをパソコンで描く 
  - 2 - デザインをデータ化した原画 
  - 3 - フラットベッドプロッターでデザインをカット→データ出力カット 
  - 4 - デザインをマスキングにカット 
  - 5 - サンドブラスト作業の為の補足カットとマスキング部分はがし作業 
  - 6 - サンドブラスト作業 
  - 7 - 全体の立体感(肉彫り)を彫るためにマスキングを剥がした状態 
  - 8 - マスキングを剥がしながらサンドブラスト作業 
  - 9 - 部分的な立体の押し出し部分をマスキング(肉彫りと段彫り) 
  - 10 - 彫りあがった硝子の表面に薬品を流して、光沢を出します。 
  - 11 - さらにテープを貼り陰影をつける部分をカットします。 
  - 12 - テープを剥がしながら弱く砂をかけて陰影をつけます。 
  - 13 - 完成 
 
 
ミラーや
3D化表現など、
サンドエッチングの
可能性を追求
				当社では、サンドブラストエッチング技術を用いた様々な表現を追求し続けています。
鏡へのエッチングも可能。エッチングミラーは、裏側から彫り進める硝子とは異なり、
鏡の特性を活かし表面を彫って仕上げます。
また、イラストや漫画などの二次元のモチーフを
サンドエッチングで立体的に表現したいというご依頼もお受けしております。2Dと3Dの中間ともいえるエッチングは、新しい表現方法をお求めの方におすすめです。
住宅・店舗への導入事例

 
  
 